愉快な“病人”たち

棋士 先崎学 (44) 本態性高血圧

(C)日刊ゲンダイ

 もともと私は大食漢で酒飲みの才能がありましてね。脂っこいものも好きで、焼き肉ならホルモンが大好き。量も食べる。

 スパゲティの乾麺500グラムを1回で食べてしまうんです。大好きなつけ麺は値段が一緒だから、つい大盛り。ビールはやや苦手でジョッキ2杯までしか飲めませんが、酒は何でも。ウイスキーならボトル1本は空けられます。それでも体重の増減なく30歳をすぎても変わらなかったし、インフルエンザも40すぎて初めてかかったくらい体は丈夫な方ですね。

 眠れないほどまで血が頭に上ったり、過呼吸を起こしたりというのは30歳ぐらいまでで、次第に減っていきました。

 振り返ってみると、「諦め」がついたんだと思います。若い頃は最下位リーグから上がっていく過程なので、勝ち数の方が多い。それだけに、負けるとものすごく悔しい。子供の棋士なんか、感情を理性で抑えきれずよく泣きます。将棋の“勝ち負けの両極しかない厳しさ”が体の不具合を起こしていたんじゃないかと思います。

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