血液検査、ワクチン接種、インスリン治療、硬膜外麻酔、神経ブロック、血液透析……注射を受ける機会は数限りなくある。注射の痛みをなんとかできないかと開発されたのが、疼痛緩和クリームだ。
もともとは2012年、レーザー治療における疼痛緩和のための外用局所麻酔剤として承認を受けた。今回は「注射針・静脈留置針穿刺時の疼痛緩和」として承認され、さらに0歳児を含む小児への用法・用量も追加された。
アミド型局所麻酔薬であるリドカインとプロピトカインの2つを有効成分として配合している。
「従来のクリームはリドカイン単体で、室温では固体のため皮膚への透過性が低く、麻酔効果も小さかった。今回のクリームは2つを混合することで液状になり、皮膚への透過性が高く、麻酔効果も大きくなりました」
皮膚は、表皮、真皮、皮下組織、筋層と組織が重なってできている。