検査では異常見えず 胃不調「機能性ディスペプシア」とは

合う薬を手探りで見つけることが必要(C)日刊ゲンダイ

 過敏性腸症候群、胆管の運動機能低下、小腸の腸内細菌の異常なども症状が似ている。

 いずれも否定されれば機能性ディスペプシアの治療になる。大きく分けて症状には「空腹時に胃がキリキリ痛む=心窩部痛症候群」と「食後もたれる=食後愁訴症候群」がある。

 前者は胃酸の分泌を抑えるPPI(プロトンポンプ阻害薬)、後者は胃の運動機能を改善する薬が用いられる。13年には新薬が承認された。

「食後愁訴症候群に対する治療薬として画期的な薬と評価されており、中には非常に効く患者さんもいます」

 先述の通り、機能性ディスペプシアは客観的な評価ができないので、「薬を飲んだらどうなるか」を見ることになる。主治医に薬の効き具合をはっきり伝えて、合う薬を手探りで見つけながら、気長に付き合うことが必要だ。

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