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【海外渡航の病気対策】東京医科大学病院・渡航者医療センター(東京都新宿区)

東京医科歯科大学病院・渡航者医療センター センター長・濱田篤郎教授(提供写真)

「ワクチンの予防接種は、国内承認ワクチン(13種)だけでなく、輸入ワクチン(8種)も常備しています。加えて、当センターは黄熱ワクチンの接種ができる施設になっているので、ワンストップ(1カ所)ですべてのワクチン接種に対応できるのが特徴です」

 “黄熱”は南米やアフリカで流行している蚊が媒介する感染症で、発熱、頭痛、筋肉痛、吐き気などの症状が表れる。

 重症化すると3人に1人が死亡する怖い病気だ。

 黄熱ワクチンは主に検疫所や検疫衛生協会で接種が行われていて、医療機関で受けられるのは東京都内では同センターを含め2施設だけ。黄熱ワクチンは他のワクチンとの順番を考慮して接種する必要があるので、1施設で計画的に接種できるのであれば安心だ。

 渡航先の流行状況や医療機関の情報提供、現地での対策などを指導するのもトラベルクリニックの大切な役割になる。

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