血圧が下がり過ぎてしまうと、めまいやふらつきが起こって転倒してしまったり、ひどい場合は失神や脳の機能不全を招くこともあるので注意が必要です。私が勤務している病院では、医師に緊急呼び出しがかかるケースの半数が、血圧が下がり過ぎてしまった患者さんによるものです。そうした患者さんは、降圧剤を飲んで体調が悪くなって病院にやってきますが、到着した途端にホッとしてバタンと倒れてしまうのです。
■「下がり過ぎ」に注意
降圧剤を服用する人は、毎日、起床時と就寝前に自分で血圧を測って状態を確認する。さらに、薬を飲んで体調に変化があったときにも血圧を測定し、数値に異常があるようなら医師に相談して薬の量を減らす対処をしなければなりません。血圧の状態が把握できていなければ、そうした処置が遅れてしまいます。
また、降圧剤を処方されたときに渡される薬剤情報提供文書などに「効き過ぎるとどんな副作用が起こるか」について記載されています。患者さんは、それをしっかり理解しておくことも大切です。クリニックなどで開業医に降圧剤を処方してもらっていてよく分からない場合は、薬を飲んで体調が悪くなったらいったん服用を中止し、医師に相談してください。
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