3カ月後の同年6月22日、読売新聞に意外な見出しが躍りました。
「拒否される心のケア…被災者、質問に辟易」
記事によれば、次々にやって来るボランティアたちに、迎える側が困惑。ついに「『心のケアチーム』お断り」を宣告したといいます。新たに訪れたボランティアたちは、現地に到着するや否や「ここでは『心のケア』と名乗らないでほしい」と避難所の責任者にくぎを刺されました。ボランティアたちは当惑し、「何かご迷惑でも……」と途方に暮れ、失意とともに現地を去ったのでした。
■被災者にとってボランティアは「異邦人」
「心のケア」という言葉で第一にイメージすることは「悩みを聞くこと」です。しかし、実は、ここに誤解の淵源がありました。ボランティアたちは、被災者にとっては、突然やってきて一瞬で去っていく異邦人にすぎません。
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