吉永小百合さんも要注意? 手首の骨折は“ドミノ”のサイン

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そのため、骨折ドミノを起こすのだが、骨強度低下は骨密度だけが問題なのではなく、骨の微細な構造や骨代謝回転などで決まる「骨質」も関係している。その割合は、骨密度7、骨質3。骨の強度が落ちれば、健康な人なら何てことのない「転倒で手をついた」だけでも骨折に至る。

 萩野医師によれば、「骨折程度で済んでよかった」と安心するのはとんでもないという。骨折、中でも大腿骨近位部骨折を起こすとADL(日常生活動作)が低下し、認知症のリスクが高くなり、死亡率も高くなる。

「研究では、骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折はその他の骨折より明らかに死亡率が高いという結果も出ているのです」

■大腿骨周辺の骨折で死亡率急上昇

 超高齢化社会で、骨粗鬆症患者は急増している。ところが、1300万人ともいわれる骨粗鬆症患者のうち、治療を受けているのは20~25%ほど。自分が骨粗鬆症だと認識していない人も多い。

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