その結果、妻に「もし、声が出なくなる手術になりますと言われたら“いったん閉じてください”って先生にお願いしてくれ」と伝えました。いま思えば、「いったい何を言っているんだ」と言いたいくらいの訴えです(笑い)。妻も、その場は「わかった」と答えてくれましたが、後から「すぐ切ってくださいって言うつもりだった」と笑っていました。そりゃそうです(笑い)。
術後、気が付くと喉から管が出ていて、血液や体液がたまった箱のようなものが目に入り、急に病人になった気がしました。もちろん、麻酔が切れた傷口の痛みは想像以上で、その日は痛みで眠れませんでした。
■もし声が出たら何かチャレンジしたい
結果的に声は無事だったわけですが、声が出るかどうかわからない時点では、歌うことがこんなに好きなのにただの一度もチャレンジしてこなかったことを後悔しました。
独白 愉快な“病人”たち