VRのHMDは内部に凹レンズが装着されていることにより、実際より遠いところを見ている感覚があるため至近距離を見続ける弊害は少ないかもしれない。
「ただし、通常の印刷物のようにコントラストがハッキリしたものでなく、液晶画面を構成する画素はぼんやりしたものなので、近視になりやすい」(清澤院長)
以前、テレビアニメを見ていて「光感受性発作」を起こした子供が多発したことがある。HMDで視界を遮った状態で光をまともに受けることに問題はないのか?
「テレビ、ゲーム業界ともに光感受性発作へは配慮されているでしょうが、気になるのはブルーライトです。波長の短い強いパワーを持つ可視光線で、パソコンやスマホ、ゲーム機器、LEDライトなどに使われています。光が散乱しやすく、目の水晶体がピントを合わせるときに負担がかかるともいわれています。しかも、ブルーライトの光は網膜まで到達し、活性酸素を発生させて目の奥の組織を酸化する。メラトニンの分泌を抑えるので睡眠障害にもつながりやすいことがわかっています」
いずれにせよ、VRはほどほどが肝要だ。