比較的、子供に多いといわれていますが、大人でも珍しくない病気なので、注意が必要です。風邪をひいてから動悸や息切れなどの症状があれば、早い段階で循環器内科を受診しましょう。
また、心筋症を発症して1週間前後の急性期に「非ステロイド性消炎剤」を服用すると、心筋細胞の破壊が進んで極めて症状が悪化し、劇症型心筋症になって突然死する場合があります。市販の総合感冒薬にも含まれている成分なので、自己判断で服用し続けるのは危険です。
心筋症の治療は、まずは安静にすることと、薬物治療が行われるのが一般的です。拡張型心筋症に対しては、心機能が低下し始めた早期であればACE阻害薬やβ遮断薬が効果的です。いずれも、ホルモンの分泌を抑えて心臓の負担を軽減し、心不全を抑えます。
■破壊された心筋細胞は元に戻らない
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」