その後、海老蔵さんは自身のブログで、息子が母に「カンカンがまもってあげるからね」と語る姿に「グッときた」とつづっています。子供に病気を正確に伝えると、家族が一丸となり、子供は思いやりや忍耐を育むことができます。ある調査によると、8割が「子供に告知してよかった」と回答しています。
24年前に子宮頚がんを発症した知人女性は、「ショックが大きい」と15歳の息子への告知をためらいましたが、息子は母の異変を微妙に感じ取っていたそうです。しばらくして、父から母の病気を聞いた息子は、「おかしいと思ったよ。どうして話してくれなかった。仲間はずれか」と怒り、家族に溝ができたといいます。その教訓から、5年後に肝臓がんを発症したときは正直に子供に伝え、家族に一体感が生まれたそうです。
伝えるときのポイントは、「風邪など身近な病気とは違うこと」「感染しない」「子供のせいでもだれのせいでもない」ことを教えるのです。子供によっては、がんがうつると思って親に触れなくなったり、自分が悪いことをしたから親ががんになったと思い込むケースもあります。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁