高校生のKさん(18歳・女性)は、それまでこれといった病気の兆候はありませんでした。大学受験が終わって結果を待っていたある日、母親がKさんの首が腫れているのに気づきました。触ってみたところ、かなり大きな塊がいくつも首の両側にみられました。
Kさん本人は、熱も痛みもなく元気そうに見えましたが、近くの医院に連れていきました。すると、医師からすぐに大きな病院へ行くように告げられ、紹介状を書いてくれたといいます。そして、私のところに診察に来られたのです。
Kさんは両側の頚部、腋下も腫れており、しこりは大きいもので2・5センチほどありました。CT検査では腹部以下には腫瘍は認めませんでした。私は「小さいものを1個だけ取って詳しく調べる必要があります」と説明し、生検を行いました。
病理診断は「悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)・瀰漫性B細胞型」でステージⅡという結果でした。
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