がんと向き合い生きていく

肝臓がんのほとんどは肝炎ウイルスの感染が原因

都立駒込病院の佐々木常雄名誉院長(C)日刊ゲンダイ

 運送会社に勤めるSさん(65歳・男性)は、20歳を過ぎた頃から毎日のようにお酒を欠かしませんでした。

 45歳の時、現在勤めている会社に入社しましたが、その際の肝機能検査でC型肝炎であることが分かりました。Cさんは定期的に検査を続け、インターフェロンの治療を受けました。

 しかし結局、C型肝炎ウイルスの排除はできませんでした。

 以来、Cさんは飲酒を完全にやめましたが、6年前に3個の肝臓がんが見つかり、同時に肝硬変と診断されました。この時、3個のがんはラジオ波で焼灼する治療を受けました。時々だるい感じはありましたが、それ以外にむくみはなく、肝硬変による食道静脈瘤も軽度と言われていました。

 さらに3年前には、定期の超音波検査で肝臓がんが2個再発したことが分かりました。ただ、これも小さなもので、再度ラジオ波で焼灼できました。現在、医師から「がんはない」と言われていますが、定期検査は欠かさず受けています。

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佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。