陸軍軍医の森林太郎を委員長とする臨時脚気病調査会は、3人の委員を任命します。そのうちのひとり、都築甚之助はインドネシアの研究の進んだ状況を目にし、人のかっけも玄米により治療予防されている現実を目の当たりにします。そして帰国後の1910年、日本医学会で調査結果を報告します。
その内容は、「白米飼育によって動物に発生する病気は、人間におけるかっけと同様で、米ぬか、麦によって治療予防ができる」というものでした。
しかし、この後、都築は委員を罷免されます。3万人のかっけ死亡をほとんど0にするかもしれない治療予防法がまだ採用されないのです。
数字が語る医療の真実