痛むのに原因わからず…「慢性疼痛」を治す4つのポイント

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■痛みと付き合う方法を考える

 これといった痛みの原因が見当たらない慢性疼痛は、どうやって治療するのか。鉄永氏は多面的なアプローチが必要になると言う。

①「痛みゼロ」をゴールにしない

「たとえば脊髄損傷の場合など、治っても取りきれない痛みもたくさんあります。そうした痛みをゼロにしようと考えると、患者さんも周囲もネガティブになって悪循環に陥り、長引いてしまうのです。痛みをなくすのではなく、痛みとうまく付き合う方法を考える。『痛みがあってもできること』を増やしていき、最終的には社会復帰することを目標に設定します」

②適切な投薬を行う

 痛みがあってもできることを増やしていくために、痛みを抑える薬の力を借りる。

「適切なタイミングで、適切な薬を適切な量だけ服用することが重要です。いまは痛み止めだけでもたくさんの種類があり、医師が正しく使いこなせていないケースも少なくありません。効果がない薬をずっと処方されていたり、中途半端に服用していたり、ドクターショッピングを繰り返し“薬漬け”になってしまっている患者さんもいます」

2 / 4 ページ

関連記事