VIPと病院の怪しい舞台裏

貴ノ岩は2通提出 診断書は患者の意向を沿って書けるのか

貴ノ岩は意外にも“策士”なのか(C)日刊ゲンダイ

「診断書は、医師が診断したことを証明する文書で、虚偽の記載は犯罪になります。だから、ウソは書けませんが、VIPの意向に沿うように書くことはありえます。その一つが、がん。遺族が故人の病名を公にしたくない場合、たとえば肝臓がんを肝不全として死亡診断書に記入することがあるのです。そうすると、訃報欄の死因は肝不全になります」

 貴ノ岩は「頭を骨折したのではないか」と済生会福岡総合病院を受診して入院。CT検査などでハッキリしない“骨折の痕”があったことから④の「頭蓋底骨折・髄液漏の疑い」が記載されている。

「たとえば、腰痛で受診した人を検査して、骨にも筋肉にも臓器にも異常がないことはあります。逆に直接関係はないが、間接的に関係するかもしれない何かが見つかることも少なくない。そうすると、診断書は、『急性腰痛症の疑い』などになります」(西崎氏)

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