大腸がんは“右側”が危ない 世界中の研究者・専門医が注目

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 では、大腸がんが左にできた場合と右にできた場合とでは治療法に違いがあるのだろうか?

「乳がんの手術では悪性度が高いと脇の下のリンパ節を取ります。脇の下のリンパ節を取ると腕が腫れたり容貌的な変化もあるので、これを省略できれば大きな意味があります。しかし、多くの大腸がんの手術ではリンパ節を取ることを省略してもこのようなメリットはほとんどありません」

 ただし、高度進行がんや再手術だと話は違ってくるかもしれないという。

「例えば左側の大腸がんから転移した腫瘍の切除は積極的に行いますが、右側は切除より化学療法を優先させるなどの違いが出てくるかもしれません。むろん、左右の薬剤感受性の違いで選ぶ抗がん剤も違ってくるでしょう」

5 / 5 ページ

関連記事