目のかすみや視力低下…実は「性感染症」が原因かも

(C)日刊ゲンダイ

 HIVは、まぶたにみずいぼ、網膜に綿花様白斑および点状出血が表れやすい。

「HIVの網膜病変の初期では通常は視力等には影響せず、見逃されることがあります。ただ、HIVの典型的症状のひとつであるため、HIV感染を自覚していない患者さんが、これらの症状で眼科を受診して、初めてHIV感染が明らかになるケースも報告されています」

■新生児の感染も

 クラミジアは患者数が最も多い性感染症で、自覚症状がないことが多い。

「クラミジアが原因の眼病の中でもよく知られてきたのがトラコーマです。最近はトラコーマとは別のクラミジア結膜炎が性感染症でみられます。最初は目の充血や、黄緑色の目やに、まぶたの内側のブツブツなどの症状が表れます」

 クラミジア結膜炎には成人型と新生児型とがある。前者は性器クラミジア感染者の分泌物が手や指などから結膜に接触することから感染し、発症する。治療にあたってはアデノウイルスによって発症する流行性角結膜炎との鑑別が必要となる。

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