ガンマナイフで生命予後の改善 転移性脳腫瘍の最新治療

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 どちらにも一長一短があり、「○○の方がいい」とは言えない。患者の状態に応じて選択される。

■麻痺が消えQOLが向上

 赤羽センター長は、放射線治療のガンマナイフが専門。

 ガンマナイフは、スウェーデンの脳神経外科医が1968年に開発したもので、開頭せずに治療できる脳内疾患専用の定位放射線治療機器だ。

“定位放射線”は、多方面からがんに集中して放射線を照射することで、正常な組織へのダメージを極力抑えられる。

「転移性脳腫瘍に対するガンマナイフの目的は2つあり、生命予後と機能予後の改善です」

 一般的に、がんは大きいほど悪性度が高くなるが、脳腫瘍はそうとは限らない。

「できた場所によっては、1センチの小さな脳腫瘍でも神経症状や麻痺につながることがあります」

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