膵がんは予後の悪いがんとして知られる。しかし、いくつかのポイントを知ることで、生存率を上げられるかもしれない。
「1センチ以下の膵がんの5年生存率は80.4%。この段階で見つけられれば、長期予後が期待できます」
こう言うのは、飯田市立病院消化器内科・岡庭信司部長だ。2センチ以下で転移がないⅠA期の場合、5年生存率は54.1%。これより小さいがんを見つけるのは至難の業だが、決して不可能なわけではない。ポイントは次の通りだ。
(1)家族歴
「親、兄弟姉妹、子に、2人以上の膵がんがいると発症率は約7倍。この中に50歳未満の発症者がいれば、発症率は9倍に上がります」
(2)糖尿病
発症率は2倍。
「初発時と、節制しているのに糖尿病のコントロールが悪くなった時は、膵がんを疑って検査を受けるべきです」