子供に多い脊柱側弯症 親が知っておくべき治療のポイント

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■急速に進行するケースも

 現在、広く行われている手術法は、背中を20~30センチ切開し、脊椎の両側からチタン製のインプラントで矯正固定する「後方矯正固定術」。しっかりとした矯正ができるが、背中に傷が残る。

 一方、若い女性の患者が多いことから、傷がほとんど目立たない手術法として江原医師が開発したのが、内視鏡を使った小切開での「前方矯正固定術」。

 肋骨の間に7センチを2カ所切開し、インプラントを椎体へ入れて矯正する。固定力は“後方”より落ちるので、側彎の程度が65度を超えると適さない。さらに、曲がり具合によっても適さないという判断になる。後方、前方ともに、入院期間は10日ほど。子供では、夏休みや冬休みなど長期休暇に行うケースがほとんど。

「どちらも一長一短があります。ただし言えるのは、側彎の程度が40~60度の間で手術を検討すれば、傷が小さい前方矯正固定術ができる可能性もあるということです」

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