独白 愉快な“病人”たち

「ミラーマン」石田信之さん 8度の手術で辿り着いた境地

石田信之さん(C)日刊ゲンダイ

「石田さん、本当に大丈夫なんですか? あなた、いつ死んでもおかしくありませんよ」

 そう言われたのは、ついこの6月のことです。オシッコが出なくなりまして、本来なら尿毒症でとっくに意識が飛んでいてもおかしくないほど尿がたまっていたんです。診察室まではトコトコ歩いていったのですが、診察を受けるなり手術室へ直行。診断書には「腎不全」と書かれました。

 実は2014年から今までの間にいろいろ病気が見つかりまして、かれこれ8回ぐらい手術を受けているんです。

 最初に見つかったのは「大腸がん」と、そこから転移した「肝臓がん」、さらに「原発性胃がん」でした。

「なんか変だな」と思い始めたのは13年の夏あたりから。車の運転席に座っていると、お尻の“ほっぺ”に痛みを感じるようになったんです。秋になると、しゃがみこむほどの腹痛に襲われるようになりましたが、数秒で治まるので病院にも行かずにいました。すると翌年の1月末の深夜、今度は激痛が長く続いて便意はあるのに何も出ない苦しさに見舞われました。病院で受診すると「大したことはない」とのこと。「でも、少々血便があるので」と虎の門病院を紹介されました。

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