独白 愉快な“病人”たち

元祖“ムキムキマン”対馬誠二さんはスキルス性胃がんを克服

対馬誠二さん(C)日刊ゲンダイ

 あまりにもうるさいので、面倒になって「分かった、すりゃあいいんだろう」と半ばやけっぱちで手術を受けることにしたんです。

 手術は7時間以上に及びました。詳しいことはよく分かりませんが、リンパ節への転移もあったようですし、胃を全摘したところに腸の一部を切り取ってつなげたりしたようです。目覚めると、体のあちこちに管がつながれていました。それでも、翌日には必死に起きて歩きました。ベッドから起き上がるだけでも腹筋を使うので大変でしたが、日頃、トレーニングを欠かしていなかったので、何かやらないと気持ちが悪くて……。

 その後の抗がん剤治療は1年間続きました。医師には、「口の中がただれたり、吐き気で食べられないといった副作用が十中八九ある」と聞いていたので、覚悟はしていました。でも、全くなかったんです。逆に食欲があるので、医師も「おかしいな」と首をかしげるほどでした。

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