昨年は歴史的酷暑! 今からすぐ実践できる熱中症対策とは

ノザキクリニック 野崎豊院長

 江戸時代の書物「本朝食鑑」にも「気分を穏やかにし、血を涼にする」とあるほど、むぎ茶は古くから知られた熱中症対策飲料だ。しかも、医薬品とは異なり食品のため効果も緩やかなので、妊娠中の人や冷え性の人が安心して飲用できるのも大きなメリットといえる。

■水分の吸収効率を高める「点滴飲み」

 夏というと大量に汗をかいた時などに水分を補給しようとスポーツドリンクや経口補水液を飲む人もいるだろう。しかし、飲料の選び方には注意が必要と野崎院長はいう。

「スポーツドリンクは糖分が多いため吸収されやすいのですが、エネルギー消費量がさほど高くない大半の人にとっては、後引く甘さのためつい飲みすぎてしまうことによる糖尿病(一過性の)リスクや、肥満リスクがあります。また、経口補水液は脱水症状に陥ってしまった後、医師から脱水症状の食事療法と指示された場合に限り飲んで良い飲料です。自己判断で予防的に飲むと塩分の過剰摂取になることがあるので注意が必要です。その点、『ミネラル入りむぎ茶』は無糖でカロリーもカフェインもゼロなので、日常的に飲める熱中症対策飲料と言えるでしょう」

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