「女性の方が口臭があるのは、女性には思春期、妊娠・出産期、更年期とホルモンバランスが変化しやすい時期があることが関係しています」(若林健史氏=以下同)
まず思春期は、ホルモンバランスが変化しやすく、月経のたびに歯茎が腫れやすくなる。次に妊娠・出産期は、女性ホルモンが細菌の一種の発育を促進し、出血を起こしやすい状態にする。そして更年期は、ホルモンのバランスが崩れ、歯周組織が変化し、歯周病症状が悪化する恐れがある。
「口臭のもとは主に、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドという3種類の揮発性硫黄化合物です。特に舌苔による硫化水素、歯周病によるメチルメルカプタンが口臭につながっています」
メチルメルカプタンは硫化水素よりもニオイの閾値が6倍高い。つまり、舌苔でも口臭がひどくなるが、それよりも歯周病を放置している場合の口臭の方が6倍クサいということなのだ。