病み患いのモトを断つ

数値改善でも油断禁物 夏の血圧低下でめまいや脳卒中に

下がらなかった数値が改善して「よし!」/(C)日刊ゲンダイ

 熱中症になると、急激に体内の水分量が減り、血圧が急降下。それが脳梗塞や心筋梗塞を招く。

■利尿剤の併用は要注意

 外回りで汗をかいて、公園の日陰のベンチで一休み。そんなときに急に立ち上がると、夏の血圧低下と起立性低血圧が重なって、ふらっとして転倒したりするそうだ。

「外回りから帰って社内で涼むと、体は気持ちいいでしょう。しかし、外との温度差が5度以上あると、今度は血圧が急上昇します。それはそれで脳卒中のリスクですから、温度差をなるべく小さくすることも大切です」

 生活上の注意点だけでなく、薬のチェックも重要だという。

「冬の薬と同じまま夏を迎えて血圧が下がり過ぎる人は、薬の見直しが重要です。複数の降圧剤を使っている人は容量を少なくする。特に、何かの薬と利尿剤を併用しているケースは、より血圧が下がりやすいので要注意。夏になって、血圧が春ごろの数値より下がってきたら、安心するのではなく、医師に相談して降圧剤の組み合わせを見直してもらうことが大切です。薬は一度決めたら、そのままではありませんから」

 油断禁物だ。

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