梅雨晴れは要注意? 夏に多い虫垂炎を甘く見てはいけない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「夏場は細菌が繁殖しやすい上、虫垂の壁が炎症で腫れて管腔を閉塞させたり狭めたりするからではないか、と考えられています。しかも、論文によっては気温が高いことに加え、気圧が低い方が盲腸が多いという指摘もあります。これに懐疑的な意見もあり、詳細は不明ですが、仮に本当なら交感神経が関係していると考えられています」

 ヒトの免疫細胞には、体内に侵入した細菌を食べる顆粒球とウイルスや細菌に感染した細胞を攻撃するリンパ球がある。低気圧で交感神経が活発になると顆粒球が活発に働き大量の酸化酵素が発生する。その結果、消化器官内の細胞を傷つけるなどして虫垂炎になるとの考え方もあるという。

「経験的に、むしろ気圧が急に高くなる梅雨の晴れ間に虫垂炎が増えるという医療関係者がいますが、それは顆粒球が活発になって虫垂炎を発症するまでにタイムラグがあるからでしょう」

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