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帯状疱疹で脳梗塞とアルツハイマーの発症リスクが高くなる

写真はイメージ(C)PIXTA

 清水氏の知人も、帯状疱疹後2週間で脳の椎骨動脈解離を起こした。50代のその女性は右後頭部にズキンとした痛みを感じ脳神経外科を受診。右の後頭神経領域に帯状疱疹が見つかった。MRIでは異常がなく、抗ウイルス薬で治った。2週間後、同じ場所に同じ痛みがあった。病院では帯状疱疹の再発と診断。抗ウイルス薬を処方されたが、治らなかった。

「彼女から私のところに連絡があり、すぐ来院してもらいMRIを撮りました。すると右の椎骨動脈解離を起こしていたのです。即座に東京女子医大で治療を開始、命に関わることなく現在に至っています」(清水俊彦氏)

 この女性は帯状疱疹ウイルスの抗体価も高く、これはつまり帯状疱疹ウイルスが増殖していることを示す。

「帯状疱疹と関連しているのは脳血管障害だけではありません。アルツハイマー型認知症や、厚労省の難病指定である多発性硬化症のリスクを高めることも分かっています」(清水俊彦氏)

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