野村克也さんも…「風呂で死ぬのが幸せ」は本当なのか?

プロ野球の元監督の野村克也さん(C)日刊ゲンダイ

「浴槽内で顔をお湯につけた状態で発見されても海や川での溺死体のように肺の中から大量の水は見つかりません。顔をお湯につける前に本人も気づかない間に呼吸が止まり、亡くなるからでしょう。入浴中の溺死は少なく、溺死と判定されても、もがき苦しんだ形跡はほとんどありません」

 よくお風呂での急死とはヒートショックが原因か、といわれる。冬場の寒い脱衣場で服を脱ぎ、熱い湯船につかる。急激な温度変化により血圧の上昇が起きて一気に心臓に負荷がかかり、心筋梗塞や心不全といった病気を引き起こす。あるいは、お湯に胸までつかることで水圧で心肺が圧迫され脈が落ちて、血液を全身に送る働きが鈍る。お湯で体が温まると、体表面の毛細血管が広がり、全身の血液が皮膚に集まることで血圧が一気に低下。脳に必要な血液が回らなくなり意識障害が生じて入浴中の事故が起きると説明されている。

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