病の克服は患者に聞け

ヒトパピローマウイルス感染症<1>最初は何のウイルスが分からず

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 数年前に離婚した岡本さんは、両親と同居。子どもはいない。以来、気ままな独身生活を送っていた。

 母親に何度か、「子宮頚がん」の検診を勧められても、「仕事が忙しく、病院に行く暇などないと、断っていました。でも私の再婚を願っている母親が、子宮頚がんを心配し、土曜日でも開いている病院の婦人科に、勝手に診察の予約を入れてしまったのです」。

「余計なことを」と、思いながらも自宅から電車で1駅という東京・新宿区内の総合病院を訪ねた。

「子宮頚がん」の細胞診と、「ヒトパピローマウイルスの検診」(ハイブリッドキャプチャー法)の併用検診を受けた。

 担当医師から「『ヒトパピローマウイルス』に感染しています」と診断された。岡本さんにとっては初めて聞くウイルス名である。いったい何のウイルスか全く理解ができなかった……。

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