中でも市民にショックを与えたのは、ソーシャルメディアで拡散されたある写真です。それは感染を防ぐための使い捨ての医療用ガウンの代わりに、黒い大型のゴミ袋に穴を開け、ポンチョのようにかぶって仕事をする看護師たちのスナップでした。
撮影されたのは市内でも屈指の大病院マウント・サイナイ・ウエスト。そして同じ頃、新型コロナに感染した同病院の副看護師長(48歳男性)が命を落としたのです。
地元紙ニューヨーク・ポストに取材を受けた同僚の看護師らは「彼が感染したのは十分な防護用具がなかったから」「使い捨てのはずのマスクやガウンを使い回すように指示を受けていた」と証言。病院側はそれを否定しています。
一方で、物資の不足についてほかのメディア取材に応じた別の病院の看護師が、病院側から警告を受けたという報道もあり、医療従事者の安全を守るための情報共有よりも、病院のメンツを守ろうとする隠蔽体質が大きな批判を浴びています。
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