病気を近づけない体のメンテナンス

血管<上>老化を進める“4悪”とは…すべて揃えばリスク81倍

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 上の基準値が超えているならば、塩分を控えた食生活や肥満を解消する運動習慣などが必要になる。日本の成人男性の1日の塩分摂取量は平均11グラムとされている。血圧が高ければ、とりあえず塩分摂取量を1ケタ(9グラム)に抑えることを目標にした方がいいという。

 また血圧の数値から動脈硬化の程度を算出することもできる。それが太い血管の動脈硬化の度合いを示す「脈圧」と、細い血管の動脈硬化の度合いを示す「平均血圧」だ。脈圧の計算式は「上の血圧―下の血圧」。たとえば上120で下80であれば「40」となる。脈圧が50以上だと要注意、60以上ではかなり危険な状態という。

■下の血圧だけ降下は発症が近い

「よく患者同士で『上の血圧は高いままだが、下の血圧は下がってきたので、とりあえず安心』と喜んでいる会話が聞かれますが、それは大きな間違いで危険です。動脈硬化が進行して脈圧が増大すると、その分だけ下の血圧が下がっていくのです。喜ぶどころか、突然、心筋梗塞や脳卒中を起こす状態なのです」

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