それだけで命に関わるケースも…「脱水」を軽く考えるな

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「脱水が怖いのは、血液が濃く固まりやすいドロドロ血になること。血液の固まりである血栓が脳の血管に詰まれば脳梗塞、心臓の血管に詰まれば心筋梗塞を発症し、生命の危険を伴います。また、尿量が減って細菌が洗い流されづらくなり、尿路感染症や膀胱炎、腎盂腎炎にかかる可能性もあります」(高瀬氏)

 脱水を起こしやすくなるこれからの季節は何より予防が大切だ。

 高瀬氏は、水分補給のために水をがぶ飲みすると脱水を加速させかねないので避けるべきだと指摘する。

「水やお茶など電解質がほとんど入っていない飲料を大量摂取すると、体液が薄くなります。すると体は水分と電解質濃度のバランスを保つために利尿作用を促し、水分と一緒に電解質も排泄し、脱水を悪化させるのです。スポーツドリンクやソフトドリンクもNG。熱中症を含む軽度~中程度の脱水が起きたときに必要な炭水化物(ブドウ糖)は1・35~2・5%で、それらは糖分が多過ぎるのです」

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