病の克服は患者に聞け

新型コロナ<前編>たらい回しにされて検査も受けられず…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 妻と4歳になる子供の3人で都内のマンションに暮らしている町田さんは発熱するとすぐに自室にこもって自主隔離生活を始めた。子供は実家に預け、妻ともほとんど接触を絶った。高熱でふらふらになり起き上がれなかったため、マスク姿で食事を自室に運んでくれた妻には助けられた。

 新型コロナを疑った町田さんは、高熱に苦しみながら居住エリアの保健所に電話連絡を入れ、PCR検査を願い出た。しかし、けんもほろろに断られたという。

「感染者と接触があったのに、その時点での症状は高熱だけだったため、それを説明すると『違う部署に電話してください』と言われました。それで、指示された部署に電話したら、今度は『病院に行ってください』と言うんです。いきなり病院に出向いてしまっていいものか疑問に思いながらも、地元でコロナ患者を受け入れている病院があったので、足を運んで窓口で経緯を説明しました。すると、『すぐに帰宅して保健所に連絡してくれ』の一点張りで、診察すらしてもらえませんでした。結局、その後も保健所に4回連絡しましたが、すべて検査は断られ、ずっとたらい回し状態でした」

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