専門医が教える パンツの中の秘密

器質性EDではない証拠にも…「夢精」は恥ずかしくない

 ですから、思春期の夢精は性成熟が順調に行われている証拠であり、恥ずかしいどころか、むしろ喜ばしいことでもあるのです。

 もちろん中高年でも、性行為やオナニーを長期間していない場合には夢精が起こることがあります。

 EDと思い込んでいる人でも、夢精があれば器質性EDではなく、心因性EDの疑いが高いといえるわけです。

 一方、昼間遺精は長期の禁欲をベースに、極度の緊張や精神的疲労などで誘発されます。ただし、前立腺炎や脊椎疾患、精神疾患などが原因で起きている場合もあります。1日に何回も遺精が起こるようなら受診した方がいいでしょう。

3 / 3 ページ

尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

関連記事