独白 愉快な“病人”たち

下半身の感覚がなくなって…ヤマザキモータースさんADEMを語る

ヤマザキモータースさん(C)日刊ゲンダイ

 そんな少々重たい空気が漂う中で、いち早くお見舞いに来てくれた先輩芸人たちが、僕を見るなりクスクス笑い出したことがありました。

「何ですか?」と聞くと、僕が着ていたTシャツを指さすので、ふと見たら胸にでっかく「THE END」の文字。狙ったわけじゃないですけど、洒落がきいていました(笑い)。

 リハビリで感覚が徐々に戻ってきた間は楽しかったですが、2~3年もすると停滞して、そこから先はずっと横ばい。幸運にも、脳の炎症による障害は出なかったものの神経の通りが悪いので、ジッとしていると筋肉が硬直しやすいんですね。ただ、初めはベッドで起き上がることすらできなかったのですから、こうして杖なしで歩けるようになっただけでもありがたいことです。

 病気になって感じたのは、日本の医療制度の素晴らしさです。僕、民間の医療保険には一つも入ってなかったので、売れっ子芸人に借金して月60万円ほどの入院費を払っていたんです。

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