コロナ禍のインフルエンザ対策<上>唾液が付くものを共有しない

横並びの方が飛沫対策には良い

 新型コロナに対する室内の温度・湿度管理の有効性は、まだはっきりしたデータは出されていない。

 インフルに対する有効性は、1961年にG・J・ハーパーが発表したウイルスの生存率の実験結果では、低温低湿度で活動が高まった。

 一方で、2018年に発表された米ピッツバーグ大学医学部からの報告では、7段階の湿度(23、33、43、55、75、85、98%)でインフルウイルスはどの相対湿度でも感染力が弱まらなかった。

 インフルウイルスの活性に関する適正湿度に関して結論は出ていないが、線毛などののどの免疫防御機能を考慮すると「室温20~22度くらい、湿度50~60%くらい」に保つのが目安とされている。

■インフルエンザの予防ワクチン接種は10月スタート

「それにインフル対策で、最も有効なのはワクチン接種です。ワクチンの供給は例年通り10月から始まりますが、高齢者や基礎疾患をもつ人には10月中旬から、健康な人では10月下旬から接種を勧めようと考えています。それはワクチンの持続効果は5カ月くらいで、インフルの感染は通常10月上旬よりも3月上旬の方が多いからです」

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