専門医が教える パンツの中の秘密

男性にも「前立腺小室」と呼ばれる子宮があるのはなぜ?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 このような場合でも女性の内性器が小さく、無症状であれば問題はありません。しかし、女性の内性器が大きく、尿路感染、結石形成、排尿障害、尿失禁などの原因となるようなら治療が必要です。治療は、開腹手術や腹腔鏡手術で女性の内性器を摘出します。

 また、男性のペニスの形態異常(奇形)のひとつに「尿道下裂」があります。尿道が尿道口から裏筋に沿って裂けている状態です。程度は人によってさまざまですが、男性子宮は尿道下裂の11~14%に合併し、高度な尿道下裂の場合には50%以上に合併するとされています。

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尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

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