時間栄養学と旬の食材

ゴボウは腸内環境を整える理想的な食材 朝食べると効果的

ごぼうのきんぴら

 腸内環境を整える際、水溶性食物繊維だけを摂取するのではなく、不溶性食物繊維も併せてとることで効果が大きくなることもわかっているので、食物繊維が100グラムあたり、水溶性食物繊維が2~3グラム、不溶性食物繊維が3.4グラムとバランス良く含まれているゴボウはまさに腸内環境を整えるのに理想的な食材と言えます。

 水溶性食物繊維はその名の通り、水溶性なので水分中に流れ出てしまいます。煮物や汁物にした場合、水分中には食物繊維が残っているので、汁も一緒に食べるとよいでしょう。

 ゴボウのアクの成分は主にポリフェノールです。代表的なポリフェノールである「クロロゲン酸類」は抗酸化力が強いので疲れた体の回復が期待できます。「アルクチイン」は肝臓がんの進行を抑制すると報告されています。ポリフェノールが一番含まれるのが皮なので、なるべく皮をむかずに調理して、アク抜きするときも、水の中に長時間放置せず3分くらいで取り出すのがよいでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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