黒目の周りに白い弧が…40代以下の「老人環」に要注意

脂質異常症は自覚症状がない

 脂質異常症には、LDL(悪玉)コレステロールが140㎎/デシリットル以上の「高LDLコレステロール血症」、HDL(善玉)コレステロールが40㎎/デシリットル未満の「低HDLコレステロール血症」、中性脂肪が150㎎/デシリットル以上の「高トリグリセライド血症(高中性脂肪血症)」が含まれる。

 ちなみに、LDLコレステロールと中性脂肪の両方とも数値が高い場合はLDLコレステロールの直径が小さい「スモールデンスLDL」となって血管壁に入り込みやすくなり、心筋梗塞などのリスクを一層高めるともいわれている。

「脂質異常症は発症していても本人にほとんど自覚がありません。血液検査を受けて初めて発症の事実を知ったという患者がほとんどです。数少ない自覚症状としては蓄積したコレステロールにより手や足の腱が腫れたり、皮膚にしこりができたりします。これが、上まぶたの鼻寄りにできれば眼瞼黄色腫です。アキレス腱が腫れると心臓病になりやすいという話はここからきています。同様に角膜周囲にコレステロールがたまったときにできるのが老人環なのです」

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