ビートルズの食生活から学ぶ健康

メンバーはリラックスし副交感神経優位の状態になっていた

1968年、彼らはヨガの聖地インド・リシケシュを訪れた(C)ゲッティ=共同

 彼らは1962年のデビュー以来、1カ月以上に及ぶ休暇はもちろんのこと、何も刺激のない所で過ごすことはありませんでした。

 この2枚組の大作アルバム「ザ・ビートルズ」のジャケットデザインは、「無」を象徴する真っ白な地に小さく「The BEATLES」と印刷(刻印)されているだけです。

 恐らく「瞑想から生まれた」ともいえるこのアルバムは、現在、世界で大きな広がりを見せている「マインドフルネス」という概念と通底しているように思えます。

 安全にリラックスモードに入れるものならば、どのようなスタイルの瞑想にせよ、副交感神経が優位になりやすくなります。

 現在のようなコロナ禍で不安とストレスが蔓延している社会では、こうした瞑想で心を平穏に保つことも必要なのかもしれません。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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