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約2万人が死亡…「ヒートショック」対策を忘れていないか

入浴時の寒暖差対策を忘れずに(C)PIXTA

 とくに①には注意が必要だ。寒い脱衣所や浴室では血圧が上昇し、湯船につかると血圧は下降する。10度以上の温度差は血圧の乱高下を招く要因だから、脱衣の前にヒーターなどで脱衣所や浴室を暖めておく工夫が必要だ。浴槽のお湯、熱いシャワーなどで浴室の温度を上げてから脱衣するのもいい。統計的に日本人は諸外国に比べて冷暖房器具を使用して室温を調整することに抵抗感を覚える人が多いという報告もある。日本では、酷暑の時季、エアコンを使用せずに熱中症で亡くなる高齢者が多いことからもわかる。

「極楽、極楽」とうなりながら、冷えた体を長時間熱いお湯につかって温めたい気持ちはわかるが、本当に極楽に行ってしまうことのないように寒暖差対策を忘れずに!

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