帯状疱疹は合併症が怖い 水ぶくれと痛みがあればすぐ病院へ

子育て世代に増えている(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 帯状疱疹は発症から数カ月の間は血液が固まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなることが分かっている。その予防のためにも、帯状疱疹の治療を受けることが大切だ。

 帯状疱疹後神経痛の治療は、「リリカ」や「ガバペン」といった神経の異常興奮を抑制する抗てんかん薬や抗うつ薬などを使う。日大医学部付属板橋病院では、痛みの程度が強い帯状疱疹後神経痛の患者には、同院のペインクリニックにつなぎ、医療用の麻薬オピオイドなども用いて、痛み抑制の徹底した治療を行っている。

 帯状疱疹、ひいては帯状疱疹後神経痛の予防策は、体を疲れさせないこと。日頃から睡眠や休養をしっかり取る。

 さらに50歳以上ではワクチン接種という手がある。2016年に既存の水痘ワクチンが帯状疱疹の予防に適応拡大となり、任意接種の対象となった。20年1月には免疫機能が低下した人でも接種できる別のワクチンも発売されている。

「だいたい10年で効果が弱まるので、10年ごとに打つことを患者さんには勧めています」

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