巣ごもりGWだからこそ知る「ピルの効能」

避妊に限らずイライラやニキビ解消に役立つ「女性の応援薬」

佐野靖子医師(提供写真)

■妊娠・出産が減った現代女性は生理が原因の病気になりやすい

 結果は正解でした。体が慣れるまで少しかかりましたが、生理の前に感じていたイライラや悲しさはなくなり、生理の量も減りました。生理が来るタイミングもわかるので、予定も立てやすくなりました。何より今まで自分がコントロールできなかった「生理とそれに付随するトラブル」を調節できるようになり、女性であることを前向きに受け入れられるようにもなりました。

 婦人科医の私にとってピルは治療に使う大切な治療薬であり、女性のトラブルを解消して、働きやすく、生きやすくしてくれる「女性応援薬」でもあると思っています。妊娠・出産の回数が少なくなった現代では生理が原因の病気になる女性が増えています。そのために低用量ピルを治療に使用する女性も増えています。

 女性の社会進出が進んでいる今は女性と一緒に働いたり、女性が多い組織を束ねたりする男性も少なくありません。女性の体やピルについて理解することはこれからの時代を生き抜く男性にとっても必要な知識になるかもしれません。

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佐野靖子

佐野靖子

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

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