間違った歯磨きは口の健康を悪化させる 感染対策でも重要

写真はイメージ

■磨きすぎで自分の歯を失ってしまうケースも

 最近もこんなケースがあったという。「歯がグラグラしてきて飲食をするとしみる」と訴えて来院した60代の女性がいた。話を聞くと、口腔内の細菌を徹底除去すれば虫歯にはならないという考え方を信じ、30年間にわたって1日3回、1回30分から1時間かけてブラッシングを続けているという。

 口の中を診てみると、たしかに虫歯はできていない。しかし、歯茎が大きく後退して歯を支えきれない状態になっていて、全顎的に歯周病が進行していた。

 結局、歯をすべて抜いてインプラント治療をすることになった。間違った歯磨きを続けた結果、自分の歯を失うことになってしまったのだ。

 口の健康を維持するための歯磨きが逆効果にならないようにするには、正しくブラッシングすることだ。

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