独白 愉快な“病人”たち

小林幸子さん網膜剥離を振り返る 医師に「失明しますよ」と言われ頭が真っ白に…

小林幸子(提供写真)

 いまだに電気系の光だけがまだ少しモノトーンです。それ以外の色も左右で少し色みが違います。先生に聞くと「長年かかる人もいるんです」って。「それ早く言ってよ」と思っちゃいました(笑い)。

 でも、失明するかもしれなかったのですから、嘆くのではなく、見えることに感謝して生きようと思います。人生、健康がどれだけ幸せかってことですよね。元気なうちにやりたいことはやりたいですし、思い切り遊びたい。唯一の趣味がスキューバダイビングなので、できる環境になったらすぐにでも行きたい気持ちです。

(聞き手=松永詠美子)

▽小林幸子(こばやし・さちこ)1953年、新潟県生まれ。64年、10歳のときに「ウソツキ鴎」でデビュー。79年に「おもいで酒」が大ヒットし、数々の賞を受賞した。同年、NHK紅白歌合戦に初出場して以降34回出場。2006年には紺綬褒章を受章している。近年、ニコニコ動画などに出演し、若い世代からも支持されている。

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