白内障治療の最前線 眼鏡がほぼ不要になる「眼内レンズ」が登場

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 眼内レンズには、単焦点レンズと多焦点レンズがある。単焦点レンズは近距離か遠距離の1カ所に焦点が合うもので、焦点が合わない方を見るときは眼鏡が必要だ。

「眼鏡ほぼ不要」が期待できるのは、多焦点レンズ。回折型、連続焦点型、焦点深度拡張型があり、回折型は長らく遠方と手元、あるいは遠方と中間に焦点が合う「2焦点」しかなかったが、現在は遠方、中間、手元に焦点が合う「3焦点」が発売されている。

「3焦点と連続焦点型(以下、2つ合わせて『3焦点型』)は、遠くから中間、手元まで全体を見ることができ、眼鏡なしで過ごせるようになる人が多い。一方、焦点深度拡張型は単焦点と同じぐらい遠くが見え、見える範囲が中間まで広がりますが、手元の見え方は、3焦点型より劣ります」

 たとえば講演会で、3焦点型は舞台上のスクリーンの文字も、パソコンやノート、スマホも眼鏡なしで見える。焦点深度拡張型は、場合によってはノートやスマホを見るには眼鏡が必要。

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