白内障治療の最前線 眼鏡がほぼ不要になる「眼内レンズ」が登場

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 では、3焦点型が万人にベストかというと、そうではない。

■コントラストや感度が落ちる

「明暗の対比を見分けるコントラスト感度が、3焦点型では10~15%くらい落ちるといわれています。焦点深度拡張型や単焦点レンズは、コントラスト感度が良好のまま保たれます」

 そのうち慣れる人も少なくないが、まれではあるものの、ずっと見えづらさを訴える人もいる。

 また、夜間のまぶしさ(ハロー・グレア)が起こることもある。

■費用がかかる

 単焦点レンズは保険適用で自己負担額が片目3万~5万円。多焦点レンズは保険が利かなかったが、2020年4月から基本的な手術は保険、多焦点の差額が保険適用外で自己負担という「選定療養」の対象になった。以前より費用が安くなったものの、自己負担額が片目で20万円前後から30万円前後(施設で異なる)。

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