一方で「ミュー株」については東大や東海大などの研究チームの報告でもワクチンなどでできた抗体がほかの変異株よりも効きにくく、従来の7分の1以下と評価している。
【Q】シンガポールは国民の8割がワクチン接種を終えたが、新たな感染者が増えているため、60歳以上の人などを対象に3回目のワクチン接種が始まった。なぜ感染が拡大したのか?
【A】「2020年8月以来の高水準で新規感染者数が増えています。これは外食の解禁などによる人の接触が増えたことによるブレークスルー感染によるものが大半であると思われます。しかし、ワクチン接種完了後に感染するもののうち、重症化に至る割合は1%未満で、未接種者の約6%に比べて極めて低い、とシンガポール政府はワクチンの効果を強調しています。今後も抗体や細胞性免疫などをスルーする新たな変異株が出現しない可能性が全くないわけではありません。最終的には、現在開発しているカクテル療法や新しく発売される抗ウイルス剤などが普及するまでは完全に防げないでしょう」
新型コロナワクチンの疑問に答える