上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」

肥満を防いで「見た目」が若くなれば健康寿命が延びる

天野篤氏(C)日刊ゲンダイ

 近年、話題になっている極端な糖質制限ダイエットは高齢者では筋肉を減少させる場合があるので、危険な栄養制限になります。

■抗れになっても前向きな気持ちで生きられる

 加えて、ウオーキングやラジオ体操などの有酸素運動を日々の習慣にすることも肥満や生活習慣病を予防します。厚労省によると、「1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者」を運動習慣のある者としているので、少しずつでも続けることが大切です。

 このように、食事と運動についてある程度管理した生活を75歳くらいまで過ごすことにプラスして、予定や行動スケジュールの管理を手帳などを活用して自分自身で把握するような生活を送っていると、それ以降の生活の質は間違いなく向上します。そうなれば、「見た目の年齢が若返るような生き方」ができるようになります。

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天野篤

天野篤

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

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